「総合労働相談コーナーにパワハラを相談したら、会社に知られるのだろうか」「録音がなくても相談できるのだろうか」と迷って、窓口の前で足が止まることがあります。総合労働相談コーナーは予約なしで無料で使える国の相談窓口です。厚生労働省の案内では、相談者のプライバシーの保護に配慮した対応を行うとされています。助言・指導やあっせんのように会社へ働きかける手続きは、本人の申出があって進みます。会社への連絡が不安なときは、相談の最初に確認できます。相談先に唯一の正解はありません。労働局の総合労働相談コーナー、社内の相談窓口、法テラスは、それぞれ役割が違います。今すぐ困っていること、会社に相談することへの不安、知りたいことを基準に、利用しやすい窓口から選べます。

この記事の要点

  • 相談先は一つに決めなくてよく、今の安全性と望むことから選べます
  • 総合労働相談コーナーは予約不要・無料で、パワハラを含む労働問題の相談と、助言・指導やあっせんの案内を受けられます
  • 厚生労働省の案内では相談者のプライバシーの保護に配慮した対応を行うとされ、助言・指導やあっせんなど会社への働きかけは本人の申出があって進みます
  • 法的な手続きや費用が気になるときは、条件に応じて法テラスの相談制度を確認できます
  • 資料が完璧でなくても、日時・場所・言動を整理して相談できます
目次(7項目)
  1. 結論:まずは「何を知りたいか」で窓口を選ぶ
  2. 相談先ごとの役割
  3. 総合労働相談コーナーに相談すると何が起きるか
  4. 社内に相談するか迷うとき
  5. 法テラスを検討するとき
  6. 相談に持っていくもの・短く整理しておくこと
  7. よくある質問

結論:まずは「何を知りたいか」で窓口を選ぶ

相談できる場所を選ぶ前に、伝えることを考えるイメージ
相談できる場所を選ぶ前に、伝えることを考えるイメージ

たとえば、職場での対応を求めたいなら社内の相談窓口、社外で労働問題の制度や選択肢を知りたいなら総合労働相談コーナー、法的な見通しや手続きの相談をしたいなら法テラスや弁護士という考え方があります。どの窓口でも、パワハラに当たるかを自分だけで結論づけてから相談する必要はありません。

相談先ごとの役割

相談先

向いていること

相談前に考えておくこと

社内の相談窓口・人事

職場内で状況を伝え、事実確認や配慮を求めたいとき

誰に、何を、どこまで伝えるか。不安がある場合は別の窓口も検討します。

総合労働相談コーナー

労働問題について社外で相談し、利用できる制度や解決手続の情報を知りたいとき

日時、場所、言動、相手、目撃者などを分かる範囲で整理します。

法テラス・弁護士

法律上の見通し、手続き、資料の扱いを個別事情に沿って相談したいとき

経済的な条件や相談対象を公式案内で確認し、事実経過と資料を持参します。

総合労働相談コーナーに相談すると何が起きるか

総合労働相談コーナーは、都道府県労働局や労働基準監督署の中などに置かれた、国の労働相談窓口です。厚生労働省の案内(2026年9月時点)では、パワハラやいじめ・嫌がらせを含むあらゆる分野の労働問題を対象とし、専門の相談員が面談または電話で対応する、予約は不要で利用は無料、労働者と事業主のどちらからの相談も受ける、とされています。

  • 労働問題についての相談と、利用できる制度や他の紛争解決機関の情報提供
  • 「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」に基づく、都道府県労働局長の助言・指導や、紛争調整委員会によるあっせんの案内
  • 労働基準法などに違反の疑いがある場合は、労働基準監督署など権限を持つ部署への取り次ぎ

流れとしては、面談または電話で相談員に出来事を伝え、相談員が利用できる制度や他の窓口を案内し、希望する場合に助言・指導やあっせんを申し出る、という順になります。その場で手続きが始まるとは限らず、まず話を整理する場として使えます。

相談者のプライバシーの保護に配慮した対応を行うと案内されています。助言・指導やあっせんのように会社側への働きかけを伴う手続きは、当事者からの申出があって初めて進むものです。どの段階で会社に連絡が行くのかは、相談の最初に確認できます。

土日祝日と年末年始は閉庁です。所在地と開庁時間は、記事末尾の出典にある厚生労働省の案内ページで地域ごとに確認できます。持っていくものや最初に話す順番は、労働局に相談するときの準備にまとめています。

社内に相談するか迷うとき

社内の相談窓口は、職場での事実確認や配置などの対応につながる可能性がある一方、相手が上司や人事に近い場合などは、伝え方や不利益への不安があるかもしれません。すぐに社内へ連絡するか決められないときは、先に社外の窓口へ相談して、制度や進め方の情報を集める方法もあります。

社内に相談する場合は、連絡した日、相手、伝えた内容、返答を自分用に残しておくと、後から経過を振り返りやすくなります。

法テラスを検討するとき

法テラスには、経済的に困っている人を対象に、弁護士・司法書士との無料法律相談や費用の立替えを行う民事法律扶助制度があります。利用には収入・資産などの基準や、相談内容に関する条件があります。自分が利用できるか、予約の要否を含めて、公式案内や最寄りの法テラスで確認してください。

法律相談では、出来事を時系列にしたメモと、手元にある録音・メール・チャットなどを、編集せずに保管したうえで持参すると、事情を伝える助けになります。どの資料をどう使うかは個別の状況によるため、専門家に確認しましょう。

相談に持っていくもの・短く整理しておくこと

持ち物に決まりはありません。次の 5 点を、紙 1 枚かスマートフォンのメモにまとめておくと、短い時間でも状況を伝えやすくなります。

  • いつ、どこで、誰から、どのような言動があったか
  • 同席者や、その後に相談した人がいるか
  • 録音、メール、チャット、勤務記録など、手元にある資料
  • 眠れない、欠勤した、受診したなど、生活や仕事への影響
  • 今回の相談で知りたいこと、またはしてほしいこと

資料がそろっていなくても、相談は始められます。心身のつらさが強いときや、身の安全に不安があるときは、記録の整理より受診や緊急の相談を優先してください。時系列メモの作り方と持ち物は、相談する前に整理することにまとめています。

きろくねは、出来事を日時つきで整理するための道具です。相談するかどうかを急いで決めなくても、まず自分のために記録を残しておくことはできます。

iPhone版きろくねで、相談前の出来事を残す

きろくねは記録を助ける道具です。診断・認定・法的な判断は行いません。

よくある質問

パワハラと断定できなくても相談できますか?

できます。総合労働相談コーナーは、いじめ・嫌がらせやパワハラを含む幅広い労働問題を対象としています。起きたことを分かる範囲で説明し、利用できる選択肢を尋ねてみてください。

総合労働相談コーナーに相談すると、会社に連絡されますか?

厚生労働省の案内では、相談者のプライバシーの保護に配慮した対応を行うとされています。助言・指導やあっせんのように会社側への働きかけを伴う手続きは、当事者からの申出があって進みます。どの段階で会社に連絡が行くのかは、相談の最初に確認できます。

社内に知られずに相談したいです。

社内に連絡する前に、総合労働相談コーナーなど社外の相談先で制度や進め方を確認する方法があります。相談時には、会社への連絡について不安があることも伝えてください。

法テラスの相談は誰でも無料ですか?

民事法律扶助による無料法律相談には、収入・資産などの利用条件があります。対象となる相談内容や予約方法も含め、法テラスの公式案内で確認してください。

相談の前に録音を用意しなければなりませんか?

録音がなくても相談はできます。日時、場所、言動、相手、目撃者をメモにまとめ、手元にあるメールやチャットなどがあれば整理しておくと、状況を伝えやすくなります。

出典・参考

総合労働相談コーナーにパワハラを相談すると?会社への連絡・持ち物・法テラスとの違いのイメージ

きろくねは記録を助ける道具です。診断・認定・法的な判断は行いません。危険やつらさが強いときは、公的な窓口や専門家への相談もご検討ください。