在宅で働いていると、画面を閉じた瞬間に、その場の空気ごと消えてしまいます。Web会議で言われたことを誰かに話そうとしても、残っているのは自分の記憶だけ、ということがあります。

この記事の要点

  • 普段の職場以外でも業務を行う場所は「職場」に含まれるとされ、テレワーク中もハラスメントの防止対策が求められています。
  • チャットやメールは原文を保管し、残りにくいWeb会議や1on1の発言は終わった直後に短くメモします。
  • 出社の指示やテレワークの取り消しは、指示の内容と伝え方を分けて日付順に並べます。
  • パワハラに当たるかどうかの判断は、原則として相談先や専門家が個別の事情をもとに行います。
目次(8項目)
  1. 結論:残りやすいものは原文で、残りにくいものは直後のメモで
  2. 在宅で残りやすいもの、残りにくいもの
  3. Web会議の直後に書く4つのこと
  4. チャットは自分の返信も含めて原文で
  5. 時間外の連絡、出社の指示、テレワークの取り消し
  6. 相談先に見せる形にする
  7. きろくねで残すなら
  8. よくある質問

この記事では、テレワーク中に上司や同僚の言動がつらいと感じたとき、何をどう残しておくと、あとから経緯を説明しやすいかを整理します。

結論:残りやすいものは原文で、残りにくいものは直後のメモで

テレワーク中の自宅も、職場と切り離して考える必要はありません。厚生労働省の「あかるい職場応援団」は、普段働いている場所以外でも、業務を遂行する場所であれば「職場」に含まれると説明しています。厚生労働省のテレワークのガイドラインにも、テレワークの際もオフィスに出勤する場合と同様に、ハラスメントの防止対策を十分に講じる必要があると書かれています。

記録の考え方は一つです。チャットやメールのように文字で残るものは、原文を消さずに保管する。Web会議や1on1のように口頭で消えていくものは、終わった直後に短くメモする。この二つを日付順に並べると、在宅でも経緯が見えるようになります。

在宅で残りやすいもの、残りにくいもの

種類

残り方

残すときの工夫

チャット・メール

文字と送信時刻が残る

自分の返信も含めて、前後の流れごと残す

Web会議・1on1

録画がなければ残らない

終わった直後に、日時・参加者・言われた言葉をメモする

電話

着信の履歴だけが残る

通話の時刻と長さ、話の要点をメモする

勤怠・予定表

社内のシステムに残る

会議の予定や勤務時間と、出来事の日付を結び付ける

Web会議の直後に書く4つのこと

会議を切ったあと、次の予定に移る前の数分で書きます。

  • 日時と会議の名前:「10月6日 9:30〜10:00 定例」など。
  • 参加者:誰がいたか。カメラやマイクが切れていて、聞いていたか分からない人は「参加していたが、聞いていたかは不明」と分けます。
  • 言われた言葉:要約せず、覚えている言葉のまま。自信がない部分は「このような趣旨」と添えます。
  • 録画の有無:会議が録画されていたか、誰が録画したか、自分があとから見られるか。

録画や録音を自分で始めるかどうかは、会社のルールと地域のルールを確かめ、相手に伝えるかどうかも考えてから決めます。録音の扱いは録音の残し方と注意点、会議のあとに短く残すコツは会議のあとに、記憶が薄れる前にできることにあります。

チャットは自分の返信も含めて原文で

相手の強い言葉だけを抜き出すと、前後の流れが分からなくなります。自分が何を聞き、どう返したか、返せなかったかも含めて残します(自分の返信も残す理由)。

LINE と Slack は、書き出したファイルをきろくねに取り込めます。LINE はトークルームの設定にある「トーク履歴を送信」で作る TXT、Slack は Chrome の拡張機能「きろくね Slackエクスポート」で保存した会話の JSON(最大31日分)などです。Microsoft Teams は取り込みに対応していないため、画面のスクリーンショットを写真として残します。送信者と時刻が写るように、前後の発言も含めて撮っておきます。

会社のチャットには業務上の情報が含まれます。社外の端末やサービスへ移す前に、社内のルールを確かめてください。考え方はSlackのDMを相談前に残すときの扱い方にまとめています。

時間外の連絡、出社の指示、テレワークの取り消し

テレワークでは、勤務時間外の連絡や、出社・テレワークをめぐる指示が、つらさの中心になることがあります。

時間外の連絡は、受信した時刻と、自分が読んだ・返した・作業した時刻を分けて残します(深夜・休日の業務チャットを記録する)。テレワークのガイドラインには、時間外や休日のメールなどに対応しなかったことを理由に不利益な人事評価を行うことは、適切な人事評価とはいえないという記載もあります。

出社の指示やテレワークの取り消しそのものがパワハラに当たるかは、就業規則や労働契約、指示の理由や伝え方など、個別の事情で見方が変わります。厚生労働省の説明でも、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導は、パワハラには当たらないとされています。だからこそ、指示の内容(いつから、誰が、どんな理由で)と、伝え方(人前だったか、どんな言葉だったか)を別の行に分けて残します。口頭の指示の残し方は口頭指示の記録方法へ。

相談先に見せる形にする

社内の相談窓口や、全国の労働局などにある総合労働相談コーナーに相談するときは、全部の記録を並べるより、困っていることと代表的な出来事を先に伝える方が話が進みます。総合労働相談コーナーは、パワハラを含む労働問題を予約不要・無料で相談できる窓口です。

きろくねで残すなら

きろくねでは、メモ・録音・写真・取り込んだチャットを一つのケースに時系列で並べられます。会議直後のメモは、ホーム画面のウィジェットからすぐ書き始められます。記録は端末の中に保存され、Face ID やパスコードでロックでき、アプリを切り替えたときは内容が隠れます。

無料でケースを一つ作れ、記録の数に上限はありません。相談先に渡す PDF の書き出しは、きろくねプラスの機能です。

iPhone版きろくねで、今日の会議のことを残す

きろくねは記録を助ける道具です。診断・認定・法的な判断は行いません。

よくある質問

テレワーク中のWeb会議での発言も、パワハラになりますか?

厚生労働省の説明では、普段働いている場所以外でも、業務を遂行する場所は「職場」に含まれます。オンラインかどうかではなく、言動の内容や状況をもとに判断されるため、判断は相談先に委ね、まずは日時・参加者・言われた言葉を残しておきます。

Microsoft Teams のチャットは、きろくねに取り込めますか?

取り込みには対応していません。送信者と時刻が写るようにスクリーンショットを撮り、写真として残せます。画面の保存が社内のルールで認められているかも、あわせて確かめてください。

出社を命じられたり、テレワークを取り消されたりするのはパワハラですか?

指示そのものがパワハラに当たるかは、就業規則や労働契約、指示の理由や伝え方で変わるため、この記事では判断しません。業務上必要かつ相当な範囲の指示はパワハラに当たらないとされています。指示の内容と伝え方を分けて記録し、相談先で確かめてください。

出典・参考

四つの枠が並ぶ画面を開いたノートパソコンとマグカップ

きろくねは記録を助ける道具です。診断・認定・法的な判断は行いません。危険やつらさが強いときは、公的な窓口や専門家への相談もご検討ください。