派遣先で困ったときは、派遣元の担当者や相談窓口、派遣先の相談担当が相談先になります。まず自分が連絡しやすい窓口と、その窓口から誰へ情報が共有されるかを確認しましょう。「派遣先のことだから派遣元には話せない」と一人で抱える必要はありません。

この記事の要点

  • 派遣元の担当者・相談窓口と、派遣先の相談担当を確認できます
  • 雇用関係、日常の指示、困った言動を一枚に整理すると説明を共有しやすくなります
  • どちらへ連絡するか迷う場合は、外部の労働相談で進め方を確認する選択肢があります
目次(7項目)
  1. 派遣元と派遣先、それぞれの相談経路を確かめる
  2. 説明用メモを「関係・出来事・希望」に分ける
  3. 架空例:担当へ相談したが派遣先への共有が不安
  4. 二つの窓口の返答を、同じ約束としてまとめない
  5. 外部へ相談する場合の入口
  6. きろくねで、一つの出来事から相談の経過まで
  7. よくある質問

最初に用意するのは、雇用関係と日常の指示関係が分かる短いメモです。会社名だけでなく、「自分を雇っている会社」「実際に働く場所」「指示する人」「すでに話した担当者」を分けると、複数の窓口へ説明する場合にも混乱しにくくなります。

派遣元と派遣先、それぞれの相談経路を確かめる

厚生労働省のハラスメント対策パンフレットは、派遣労働者について、派遣元だけでなく派遣先も防止措置を講じる必要があると説明しています。担当営業だけを唯一の入口と決めず、会社に相談窓口があるか、別の担当者に話せるかを確認する方法があります。

派遣就業に関する厚生労働省のトラブル相談の案内では、苦情処理の担当者などを確認して申し出る流れを示しています。手元の就業条件明示書などで、派遣元・派遣先の苦情の申出先が分かる場合があります。見つからなければ「相談の担当窓口を知りたい」と派遣元に確認できます。

ただし、自分に言動を向ける人が相談担当を兼ねていたり、直接話すと不利益が心配だったりする場合は、無理に本人へ申し出る必要はありません。その不安も含め、別の窓口や外部の相談先へ伝えます。どちらへ先に話すべきかを、この記事で一律に決めるものではありません。

説明用メモを「関係・出来事・希望」に分ける

  • 関係:派遣元、派遣先、部署、指示をする人、相談担当者。
  • 出来事:日時、場所、言葉や指示、自分の返答、仕事への影響。
  • 確認状況:誰にいつ話し、どのような返答があったか。
  • 今の希望:連絡経路の調整、業務内容の確認、まず相談だけしたい、など。
  • 共有への不安:本人へすぐ伝えてほしくない、勤務中は電話に出られない、など。

契約や更新の問題と、日々の言動の問題が重なることもあります。たとえば「契約外と思う業務を指示された」と「断ると侮辱的な言葉があった」は、関連していても別の項目です。何が契約上の業務かは資料と照合し、未確認ならそのまま書きます。

架空例:担当へ相談したが派遣先への共有が不安

次は編集部による架空例です。会社へ送る前には、宛先や必要な情報を自分の状況に合わせて確認してください。

派遣元:A社。派遣先:B社の事務部門。日常の指示:B社のCさん。
11月5日午前、受付業務の優先順位を尋ねると「そんなことも分からないの」と言われた。ほかの人が近くにいたが、会話を聞いたかは不明。
11月6日、A社担当者に電話。B社へ確認すると説明された。誰へ何を伝えるかは、まだ聞けていない。
希望:業務の優先順位を確認したい。相談した内容をCさんへ伝える前に、進め方の説明を受けたい。連絡は就業後を希望。

相手の会社に事実確認が必要になることはあります。「絶対に誰にも伝えないで」と約束を得られる前提にせず、共有範囲、担当、連絡方法を尋ねます。希望がそのまま実現できるとは限らないので、どこまで対応できるかを説明してもらい、返答を残します。

二つの窓口の返答を、同じ約束としてまとめない

派遣元が「確認します」、派遣先が「担当へ伝えます」と答えた場合、誰が次に連絡するかが不明なままになることがあります。それぞれの日時と返答を別に残し、「次の連絡担当は誰か」「いつまでに連絡予定を確認できるか」を整理します。

どちらも相手側の会社へ相談するよう案内した場合は、その経過を外部へ説明できます。本人が両社の間を何度も往復して、全部の調整を引き受けなければならないわけではありません。提出した資料、まだ提出していない資料も分けておくと、同じ話を何度も作り直す負担を減らせます。

外部へ相談する場合の入口

総合労働相談コーナーは、派遣を含めた職場の幅広いトラブルの相談先です。労働者派遣制度の具体的な問題については、都道府県労働局の担当部署への案内を受ける方法もあります。相談の時点で法令違反かを自分で確定する必要はありません。

更新や就業継続が心配なら、「相談した後に契約がどう扱われるか不安」と具体的に伝えてください。防止措置や相談を理由とする不利益取扱いの禁止があっても、個別のトラブルが起きないという保証にはなりません。実際に言われた更新の説明や、条件変更の案内があれば別に保存し、担当者へ確認します。

きろくねで、一つの出来事から相談の経過まで

きろくねのメモに「派遣先での出来事」「派遣元への相談」「派遣先からの返答」を別の日付で残し、同じケースにまとめると経過を見返せます。メモ本文に会社と担当の役割を書けば、誰の説明かを取り違えにくくなります。取引先や顧客の情報は、説明に不要なら記載しない選択もできます。

初回に話す内容は相談前の1枚まとめ、相談したあとの記録は相談後に残したいことも参考になります。長い資料を完成させる前に、今困る場面と希望する連絡方法から伝えてかまいません。

きろくねは記録を助ける道具です。診断・認定・法的な判断は行いません。

よくある質問

派遣先の正社員ではなくても、相談窓口を使えますか?

派遣先にも派遣労働者に関するハラスメント防止措置が求められます。利用する窓口や申出先を、就業条件の資料や派遣元の担当者に確認できます。

派遣元の担当者に話しにくいときは?

別の相談窓口や担当者の有無を確認する方法があります。社内で話しにくい場合は、総合労働相談コーナーなどで進め方を相談できます。

派遣元と派遣先に同時に連絡する必要がありますか?

必須の手順として一律には決められません。まず連絡しやすい窓口へ、共有範囲や担当を確認しながら伝える方法があります。

出典・参考

派遣先で困ったことを誰へ説明する?|派遣元・派遣先への相談準備のイメージ

きろくねは記録を助ける道具です。診断・認定・法的な判断は行いません。危険やつらさが強いときは、公的な窓口や専門家への相談もご検討ください。